最近、レコーディングをしながらふと思い出すことがある。


レコーディング中、ギターの前田”兄貴”直樹(以下「兄貴」と表記)との語らいが楽しい。ご存知の方もおられるかと思うけれど、彼と同じくラリーアッサラーム海賊団のバンドメンバーの地紙”ジガマン”聡と兄貴は「ボッカーズ」というバンドに以前いた。
初めてブログに書くけれど、僕はまだ二十歳か二十歳にならないころ「ボッカーズ」を見にいく、たんなるファンの1人でもあった。
ボッカーズの音楽は素晴らしく、未成年のころ、僕の中のソウルミュージックだった。と言っても同じ同世代のバンドマン。
スウィート・リトル・ジェーン、素晴らしい日々など、心の琴線を揺さぶられる、お気に入りの曲がたくさんあった。
仙台の国分町のバードランドというライブハウスでボッカーズと僕が当時くんでいたBAD★TRIPで対バンが実現したのは平成6年12月。
あれから22年。
今バンドメンバーとして活動していることに心から感謝しながら、ともに生きた時代の仲間として音楽を残していける喜びを感じている。
音楽をはじめたころ、Cコードを「自分で発見した!おれって天才!」とお恥ずかしながら思っていた。あとからコードの本を読んで「なんだ、もっと前からあるんじゃん、、、!」と凡才ぶりに気がつくわけなのだが。
「俺って天才!」と思ったときは、バッターでいえば、みんなの前で満塁ホームランを打てるんだよ俺は!と完全に高ぶって思ってしまう、そんなときもあった。それは、記録にも残らない三振の山の始まりになったりもした。
「満塁ホームランかならず打つから!」と自信を持って友達たちをライブに誘ったのに、ホームランどころか、完全にコールド負け、完封で1点もとれず、なんだよ今日のふがいなさは!というほどに演奏やパフォーマンス、楽曲すべてに、自分自身の目標にも完敗したことも、たくさんあった。
おれには才能ない。
ん?
才能?
ないなあ、と思ったとき、高ぶりの気持ちに水がかけられ、そこにあった砂が土になるようになる。
踏み固められて、音楽がより深くなる。
そうだ、才能ない。
でも、続ける才能は?
野球で言えば、みんな帰ったあとも、グランドが好きだから残っていた。
おれの音はこれだ。
少なくとも、ライブで、たくさんのバントは決めてきた気がする。
ラインのギリギリで。
そして、たまには、まぐれの場外ホームランも、打ちたいものだ。
音程が場外ホームランになることもあるが、その一球を打つには、音楽への情熱がなにより大切だ。
ソロアルバムはスケッチのように新曲を書く!という喜びを作品にしてきた。多くの仲間にも恵まれた。
バンドでの作品作りはいよいよスケッチで描いてきた曲を完成させるときなのだと思える。
今年のライブはとても充実していた。
海賊団として10本のライブが出来た。
一度でも見に来てくださった方には心から感謝だ。
個人的に一番のベストライブは下記のyou tubeにある「グレープフルーツ」。
ラリーアッサラーム海賊団はこのメンバーとなり、来年は3年目をむかえる。
次はバンドで、どんなところでライブが出来るだろう?次のライブはいつになる?
心から楽しみだ。
ラリーアッサラーム海賊団
メンバー
ギター 前田”兄貴”直樹
ベース 地紙”ジガマン”聡
キーボード 瀬川”クレイズ”将広
ドラムス 八巻”オジキ”渉
ギターボーカル ラリー
いつも応援してくださる皆さん、ブログを読んでくださっている皆さんに、心から感謝します。
ラリー